それっぽいけど間違っている技術ブログについて
最近多いですよね。
と言うわけで、マサカリを投げましょう。
HPCで次に注目すべきなのは、次世代のINTELのXEON PHIでもNVIDIAのTESLAでもなく、エクサスケール一番乗りのPEZY COMPUTING「PEZY SC2」だ
http://www.weblog-tech.nagoya/about-hardware/hpc/1576
まぁ、重箱の隅突くなよという意見もあろうとは思うけど、だってこの記事、Andoさんのやつの劣化コピーなんだもん…
エクサスケーラー社の技術
冷却油に漬けることでシステムを冷却する液冷サーバーを開発するExaScaler
とありますが、エクサスケーラー社が開発している冷却システムは、油ではなく、沸点の高いフロリナートです。
Andoさんの記事にも書いてあります。めんどくさいんでこれを1Andoとします。
勝負になっていることが驚異的
PEZY SCnpが28nmでの製造なのに対してNVIDIA Tesla P100は16nmでの製造です。勝負になっていることの方が奇跡的だと言えるでしょう。
まぁ否定はしないけど、プロセスルールが進んだから勝負になるか、というとそういうわけでもなく、PEZY-SCが戦えているのは、ひとえにシンプルなコアを大量に内包することという、SW26010と同じ戦略であるからといえる。
それ言い始めると28nmで世界最高峰の性能と消費電力効率のSW26010がなぜ最強になったのか、が説明つかなくなるしね。
スペック表
なんていうか引用もめんどくなってくるのだけど、一般的にメモリインタフェース、つまり、TCIやHBM2、DDRと言ったものの帯域を表記するときは、メモリからどれだけ引っ張れるか、という風に書くものなので、それをLLC間の帯域、という表記はしない。
これはAndoさんのに書いてないので1Andoではありません。
CEコア?SPコア?
独自研究タグが貼られそうな名前が伏線なく登場したのでなろう小説かと思いましたが、SCのコアは一貫してPE表記だし、P100のほうはCUDA Core。1Ando足して2Andoになります。
消費電力性能
P100が5.3TFLOPSで300W。SC2が4.1TFlopsで200W。
それぞれ、17GFLOPS/Wと20.5GFLOPS/W。方々に怒られそうではあるけども…
うーん、ここは考え方次第かな。多少消費電力高くとも絶対性能を重視する俺のような人間だとP100に軍配上がるし。
比較対象
PEZY SC2は、HPCにおいてはNVIDIA TeslaよりもむしろXeon Phiと比べるべきプロセッサだと言えます。
比べるべきは、ヘテロジニアスマルチコアであるところのSW26010。
KNLはホモジニアスなので、メニーコアではあるが、非対称性に起因する諸々の困難さはない。
まとめ
というわけで2Andoでした。
もっとあるような気がしてたがなかった…途中から気付いてしまったので直してない。その辺はなんかすまねえって感じ。
とはいえ、こういう風に情報を発信することは悪いことではないと思う。
ただ、それが本当に正しいのか?ということは常に考えているべきだし、間違えたら迅速に訂正してほしい。
https://togetter.com/li/990237
のまとめとか。
しかしこのまとめと次のまとめもそうだけど、ほんと酷い話しか載ってねぇな…