How about RiverTrail? 導入編

 ご無沙汰でございます。てるみ。です。
 ブログ開設から一ヶ月以上、いい加減にしろよとおしかりを食らいそうですがノコノコ現れました。

 さて、おなじみのAobenchをWebCLに移植しつつ、さてどこに置こうと頭を悩ませていたりするてるみ。ではありますが、そんな中、RiverTrailというものを目にしたので、こうしてつらつらとブログを書いている次第であります。

RiverTrailとは?

 私の尊敬する後藤さんが書かれたPC Watchの記事があるので、そちらから、RiverTrailを端的に表すものを引用します。

River Trailは、JavaScriptを並列プログラミング拡張するオープンソースのプロジェクトだ。
【イベントレポート】【IDF 2011レポート】 Justin Rattner氏キーノートスピーチ ~メニイコア時代が到来する - PC Watch

 JavaScriptを、内部的にOpenCLに変換して高速実行するためのフレームワークのようです。
 もっとも、まだすべてのJavaScriptが変換できるようなものではないようですが、部分的にとはいえ、JavaScriptからSSE/AVXが叩けるのは非常に魅力的と言えるのではないでしょうか。これはあれですね、WebCLも類似技術といえるでしょうが、自動的によろしくやってくれる分こちらのがハッピーかも。

ビルドしてみよう Mac OS X

 という訳で、ビルドしまーす。
 表題の通り、今回はMac OS X Lionにてビルドします。
 まずはgithubからソース一式を頂いてまいります。

git clone https://github.com/RiverTrail/RiverTrail.git

 READMEによれば、このビルドにはGecko SDKが必要なのだとか。
Gecko SDK - Mozilla | MDN
 Mac OS Xの場合、基本的には64bit版を落とすそうです。事情があって32bitカーネルを使用している場合はそちらとか。
 Gecko SDKを落としてきたら、それを展開します。ファイル名は9/28現在のものです。

tar zxvf xulrunner-7.0.en-US.mac-x86_64.sdk.tar.bz2

 展開されたファイルの中にあるbin,idl,include,libディレクトリを、RiverTrail/extension/gecko-sdk/以下にコピーします
 んで、RiverTrail/extension/でmakeするだけ。ね、簡単でしょう?
 ……と思うのですが、私の環境ではlibidlがないということで詰まりました。というわけでMacPortsさんの出番です。
 Gecko-SDKのサイトを参考にすると、libidlを+universalフラグでインストールすればいいようです。

sudo port install libidl +universal

 パッケージ管理ソフトウェアマジ便利。

make
make deploy

 さて、これで配置は完了しました。あとはインストールするためのパッケージを作るだけでございます。

cd xpi-contents/
zip -r RiverTrail.xpi install.rdf chrome.manifest components/

 以上で出来上がったRiverTrail.xpiをFirefoxD&Dすると、めでたくRiverTrailがインストールできました。わー

 待て次回!!
 次回はRiverTrailを実際に使う方向で…